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アメリカザリガニの越冬:土手の穴は………? 冬眠
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アメリカザリガニの越冬:
土手の穴は………?

 

ポイントすると土手の中が見え、プレスすると拡大画面へ
ポイントプレス
to "Wintering Red Swamp Crayfish: What is that strange hole in the bank?"
作品番号: 09-0518_02
制作年月日: 2009.05.18
ファイルサイズ: 26 X 41 cm / 350 dpi
画材: デジタルペイント
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[ アメリカザリガニの越冬 ]

 ざりがにの絵本のための最新作です。絵本では絵の右半分が片観音になっており、そこを開けると、土手に潜んで越冬している大人のザリガニの様子が断面図で現れます。上の絵をカーソルでポイントした時に現れる横長の絵がそれです。
 こういう仕掛けはよく描きますが、ページを開くと何の矛盾もなく別の絵に変化するように描くのは、簡単なようでいて、なかなか骨が折れます。
 完成図を見ると何気なく描かれているように見えるでしょうが、ページを閉じた時の土手の穴の形を断面で示したトンネルの表現とどう繋げるか。穴の方向や深さ、穴の底の水位などはどうなるのか。それぞれについて専門家の意見も折り込みつつ、慎重に構図を練らなければなりません。
 たとえば、越冬穴の方向が斜めであることや一番奥が少し広いことだけをとっても、適当な想像ではないのです。
 関西在住のあるプロの写真家さんが、この仕事のためにわざわざ近所の冬枯れのため池まで真冬の2月に足を運んで下さり、いろいろな巣穴の状態を調べた上にスコップまでふるって、入り口から穴の底までを縦に堀り割って、実際の様子を確認して下さいました。そのおかげで、穴の方向にはいろいろあること、途中から少し太くなり帯水層に当るところが更に拡がって、そこにザリガニがいること──などが分かり、絵本のしかけの都合も折り込んで、この絵の形に収まった次第です。
 こんなことを書くと、掘り出されたザリガニが可哀相だ──という声が上がるかもしれませんね。しかし、穴がなくても安全な場所を確保できればザリガニは冬を越せます。この絵の中の子供らが水底の枯草の下に隠れているように。
 この子供らの様子も、実際に1年近くかけて卵から育て上げた時の記録を元にしていますが、あの時は大変でした。例年、ベランダのプランターに作った小さなビオトープでアカトンボやシオカラトンボのヤゴを育てて楽しんでいたのですが、その年、子ザリガニを放して越冬させてみましたら、無事冬を越して春先に小指大のあめ色をしたヤングアダルトになってくれたまでは良かったものの、ビオトープは植物質がことごとく食い尽くされ、再生不能のヘドロ沼状態になってしまったのです。
 まあ、ザリガニはそういう環境でも生きられるほど強いという話でもありますが。

( 2009.9.2 寺越 )
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